日本の住宅建築に欠かせない技術①

日本で住宅を建てる際に必ず考えないといけないこと
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それは『地震対策』です。

これは気候に関係なく、日本全土に言えることです。

「30年以内に震度6弱以上の揺れに見舞われる確率予測地図」.jpg

上の地図は政府の地震調査委員会が公表した資料を基に「今後30年以内に震度6弱以上の揺れに見舞われる確率」を示した予測地図です。

これを見ると北海道の根室・釧路地域と関東圏から四国までの太平洋側がほぼ100%に近い確率で震度6弱以上の地震が起こるように見受けられます。しかし、これは震度6弱以上の地震に視点を当てて作成されたもので、それに満たない震度5強以下は考慮されていません。実際に震度5強や5弱での地震でもかなりの被害が出る事は充分想定されます。ですから安易にこの予測地図だけを見て自分の住む地域は大丈夫などと思ってはいけません。
事実、熊本地震や中越地震などように予測地図では確率が比較的低い地域でも大地震で被害を受けている例があります。つまり、日本に住む限りはどこであろうが『地震対策』に万全を期すのは当然と考えるべきでしょう。

そこで実際に大地震が起こる事を想定して、これから新築工事を行う場合に建物はどうあるべきでしょうか?

『安全性の目標』として以下の考え方があると思います。

①「人命を守る」
 建物の崩壊・倒壊を防ぐ。家具などの転倒を防ぎ、火災の発生も防ぐ措置を取る。
②「財産・資産を守る」
 地震による損壊から個人・企業などが自ら保有する財産や資産を守る措置を取る。
③「生活機能を守る」
 地震によるライフライン機能の停止が起きても、必要最低限な生活が出来る設計にする。

上記の『安全性の目標』を達成するために現在では様々な耐震技術がありますが、今回はここで終了です。
次回はその代表的な工法をご紹介したいと思いますのでお楽しみに!