雪国で家を建てるなら『暖房と断熱材は何か?』は重要です!

私が住む横手市は秋田県の県南内陸部にあります。すぐ東側に奥羽山脈があり、日本海の湿った雪が2Mも降り積もる日本有数の豪雪地帯でもあります。最近は異常気象のせいか氷点下15℃くらいになる時もあるくらい寒い冬が3カ月以上続きます。冬場の日照時間も47都道府県で最も少ない県の一つです。では反対に夏は涼しいかと言うと横手盆地という場所に有る為、気温は東京並みに暑いのです。まぁ、暑さはあって2カ月程度ですが、寒さは10月から4月上旬くらいまでおよそ半年続きます。つまり1年の内半分は暖房が無いと快適な生活が出来ない地域に住んでいるという事になります。

さて、そんな横手市や大仙市、湯沢市、仙北市などがある秋田県南部で「これから家を建てよう!」とお考えの方にお伝えしたい事があります。表題にも書いてある通り家づくりにおいて『暖房』と『断熱材』はとても大事な要素であると言う事です。敢えて言うならば、特に断熱材と言うか『断熱性能』は最も重要な要素です。どんなに高性能な暖房機器を設置しても断熱性能が低ければ快適な暮らしは出来ません。反対に断熱性能が高い住宅は少ないエネルギーでも快適な暮らしが出来ます。極端に言えば断熱性能が極めて高い住宅は暖房無しでも寒くありません。しかし、そういう家はコストが高くなります。断熱材だけではなく開口部になる玄関ドアやサッシなども高断熱仕様のモノになりますから当然と言えば当然な訳です。

そこで考えなければならないのが予算との兼ね合いです。どんな家を造るにも必ず予算が有るはずですが、ここで考えて欲しいのが『暖房と断熱材』なのです。限られた予算の中でどういう選択をすれば快適な冬の暮らしを送れるかは『暖房』と『断熱材』をセットで考えなければならないのです。弊社では『雪国でも365にち裸足で暮らせる家』と言う考えをベースに家づくりをしております。365にち裸足で暮らせるようにするにはどうすれば良いのかを真剣に考えて作り出した答えがショールームにあります。ぜひ弊社が考え出した答えを見るのではなくご体感しに来てください。

1月のイベント情報をまもなくアップしますので、是非ご予約の上ご来場くださいませ。皆さまのお越しを心よりお待ち申し上げております。

「家づくりの計画」は早めに行動する事が肝要!

いま「家づくり」をお考えの方の多くの方は金融機関からの融資を受けて建てられる場合が殆どだと思います。以前のブログで『今年の9月末日までに建築の請負契約を結ぶと4つのメリットが受けられる。』とご紹介させて戴きましたが、自分は来年建てる予定だから今慌てて計画を立てる必要は無いと考えられている方も多くいらっしゃると思っております。私はさまざまなお客様と計画を進めてきて色々と勉強をさせて戴きましたが、一つだけ共通して言える事を発見しました。それは思った通りのスケジュールで物事は進まないという事です。

いわゆる「不測の事態」と言うのが大なり小なり潜んでいて、それが思いのほか大きいとスケジュールそのものの変更を余儀なくされる場合もあるのです。「不測の事態」の内容は人それぞれですが、計画当初では分かっておらず物事を進めていく過程で出てくるケースが殆どです。これが計画の進行を妨げる要素となってくる訳ですが、この要素(問題)を解消させる為に思わぬ時間を労する場合があります。簡単なもので1~2週間、ちょっと長くなると1カ月、下手をすれば半年~1年と言うケースも有り得ます。

このような事態になってもしっかりと対応が取れるようにするには余裕が必要と思います。この場合の余裕と言うのは『時間』を指します。特に補助金や何か時限性のある優遇措置を受けたいとお考えならば尚更です。ギリギリのスケジュールを組んですんなり通ればOKですが、何かしらの問題が結構出てくるんですね、これが。その問題の大半はお施主様ご本人が知らなかった事が原因なのです。

例えば「親から貰った土地に家を建てようとして登記簿謄本を取ってみたら抵当権が付いていた。」なんて事はザラにあります。さらに問題なのは抵当権の中身です。それが設定されたのが明治や大正時代で抵当権者がもう存在しないケースもあります。また借りたものがお金ではなく、米や粟などの場合もあり、どうしたら良いのか司法書士の先生でもサジを投げるケースも稀にあるのです。

上記のように問題が顕在化しておらず、潜在したままの状態で計画を進めて行くと思わぬ『落とし穴』に陥る可能性があると言う事を知って戴きたく思います。何事にも共通して言える事だと思いますが、余裕を持った計画を立てる事で万が一の場合でも上手く乗り越えて行く事が出来ると思います。「家づくり」を考えていらっしゃる方にはなるべく早い行動を取って戴き、時間的に余裕のある計画を立てて貰えます事を切に希望致します。

融雪も行なえる床暖房システム

ようやく横手市にも春が到来しました。それにしても今年の大雪には本当に泣かされました。そのせいかこれほど春の到来を待ち遠しく思ったのは私だけでは無いと思います。

さて、本日は弊社がお薦めしている住宅の雪対策方法の一つをご紹介したいと思います。誠心住工房フォレストのオリジナル床暖房「EcoDAS」はボイラー1台で約80~100坪の住宅を暖める事が可能です。しかし、一般的な住宅の床面積は30~40坪くらいが殆どです。つまり、弊社が採用しているボイラーには大きな余力がある訳です。この話を聞くと「だったらもっと小さなボイラーを使えばいいんじゃないの?」と思われる方は少なくないでしょう。実際に小さなボイラーは存在します。でも使えない事情が有るのです。弊社の床暖房システムとボイラーには相性というものがあって、弊社が選んだ機種以外のボイラーを使用すると効率良く働いてくれません。これは灯油の消費量(燃費)にも直結すると共に家の中の快適性に影響してくる訳ですから、単純に家が小さいからボイラーも小さなモノにとはいかないのです。

けれども、それだけの余力が有ると知っていて利用しないのはもったいないと思いませんか?

そこで弊社は「床暖房用のボイラー1台で融雪もやっちゃおう!」と考え、まずはモデルハウス(私の自宅)で試験を行いました。結果は思った通りで充分融雪が可能という事でした。そして今年3月にお客様のご自宅で初めてその施工を行いました。それが次の写真です。施工箇所は玄関アプローチ+ポーチ、下屋と2階屋根の軒下部分2ヵ所、合計3ヵ所です。融雪工事写真2021.4.13.xlsx

正直に言って、ここに温水を回すと当然の事ながら灯油の消費量は増えます。これを「もったいない。」と思うか、「寒い中汗水流し、身体を酷使して除雪作業をやるよりマシ。」と考えるかは人それぞれです。ここに正解は有りません。

ただ弊社が申し上げたいのは単純に「余力が有るから融雪に。」と言う発想だけでこれを推奨しているのではなく、実は別の部分を重要視している事の方が大きいのです。それは『高齢化社会』と言う秋田県では最も深刻な問題です。若い時は力が有り余って自力で除雪作業も出来るでしょう。でも人は生きている限り必ず年を取り、老いて行きます。そうなった時に今年のような大雪が襲って来たらどうしますか?高齢者しか住んでいない家では誰かの助けが無いと身動きが取れなくなる恐れが有ります。少なくとも横手市や大仙市、湯沢市周辺に住む人たちは何かしら大雪に対する備えをしておく必要が有ると私は考えます。その一助として提案するのが融雪なのです。必ず融雪でなければならない訳ではありません。条件さえ合えば地下水を利用した消雪もお薦めです。

言いたい事は「いかに苦労せずして雪から住宅や車そして人を守るか。」なのです。雪の降らない地域の人には理解出来ない処もあるかと思いますが、私たちの住む地域に取って豪雪は死活問題になる場合もあるのです。家をこれから建てられる際には是非その事を頭の片隅に入れて計画を立てられるよう希望します。特に雪の降らない地域に本社を置く住宅会社で計画を立てられる際は要注意です。なぜなら豪雪地帯の住宅と雪が降らない地域の住宅では合い入れない部分が多分に有るからです。デザイン性の良さだけを求めて東京にある住宅を真似て作ったら必ず後悔します。デザインは確かに重要な要素の一つですが、必ず大雪が積もった時にどうなるかをぜひ想像してみてください。

≪太陽の家バージョン≫

誠心住工房フォレストの「伝家の宝刀」

誠心住工房フォレストの注文住宅(リノベーション工事でも可)では弊社オリジナルの「蓄熱式全館床暖房」が標準装備され、その住宅を弊社では「太陽の家」と呼びます。なぜ「太陽の家」なのか?それは秋田県ならではの気候風土に由来します。秋田県は日本で北から3番目という北緯に有り、しかも日本海側に位置します。特に冬は雪が多く、この期間の日射量は他県に比べて圧倒的に少ない県の一つです。太陽の日差しが届かないイコール「寒い・暗い」になり、家庭の中では「寒くてトイレに行くのが嫌、風呂に入るのも億劫」「洗濯物が乾かない」と嘆く方々が大勢いらっしゃいます。そこで弊社がお薦めしているのが「蓄熱式全館床暖房」です。この床暖房の細かい説明はホームページ内に有りますのでそちらをお読み戴きたいと思います。ここでは「蓄熱式全館床暖房」と「太陽の家」の関連性だけに絞って触れたいと思います。

「蓄熱式全館床暖房」は書いて字のごとく熱を蓄えて放熱する床暖房と言う意味です。そしてこの床暖房の熱の伝わり方が『輻射熱』で太陽の熱の伝わり方と同じなのです。太陽の熱は温風で伝わるものではありません。床暖房も温風は出しません。他の暖房機器の殆どは温風で空気を暖める『対流熱』です。ですからスイッチをONにすると直ぐに暖かくなりますが、OFFにするとあっという間に寒くなってしまいます。これが『対流熱式』暖房機の特長です。これに対し、弊社の「蓄熱式全館床暖房」は『輻射熱式』ですので空気ではなくモノを暖めていきます。最初は蓄熱層を、そしてフローリングを暖めていき、やがて家中が暖かくなって行きます。リモコンのスイッチをOFFにしても蓄熱層に蓄えられた熱のおかげで数時間は暖かさが続き、直ぐに寒くなる事はありません。

また、弊社の「蓄熱式全館床暖房」は配管方法が自由自在で廊下やトイレ、洗面所と言う狭小スペースでも配管が出来ます。更に玄関の土間タイルの下にも配管がされますので、家の中で人が歩くスペース全てを暖かくする事が可能なのです。そして冬場なかなか乾かないと嘆いていた洗濯物も「蓄熱式全館床暖房」の家では苦も無く乾かす事が出来るのです。朝、洗濯をして部屋干しにしておくと夕方には完全に乾いています。雪で中まで濡れた靴もタイルの上に置いてくだけで翌朝には乾き、ポカポカ状態になっています。秋田の冬でこのような芸当が出来る暖房機器が他にあるでしょうか?

「太陽の日差し」は人を暖め、濡れた衣服や靴を乾かしてくれます。しかし、冬の秋田ではその効果は全く期待出来ません。「蓄熱式全館床暖房」はその太陽の代わりに人を暖め、濡れた衣服を乾かしてくれる真に「冬の太陽」なのです。「頭寒足熱」と言う人の体に最も良い温熱環境を表す言葉が有りますが、床暖房はそれを地で行く稀な暖房機器でもあるのです。あなたの家は真冬に裸足でフローリングの上を歩けますか?「太陽の家」の住人は皆さんは裸足で歩けます。どんなに寒い日でも芯から暖かい、そんな住宅にぜひ暮らして戴きたいと希望しております。

2021年はメリット最大で新築住宅が建てられるラストイヤー!

タイムリミットは2021年9月30日!!

これまでの住宅工事で国から手厚い優遇措置を受けられたのは新築工事よりリフォーム工事のお施主様だったと思います。ところが今コロナ禍のせいもあり、新築工事でも大きな優遇措置が受けられる事をご存じでしょうか?添付した「国土交通省」のパンフレットには『メリットが出る4つの支援策!』と題して各支援策の要点が書かれています。

住宅取得『4つのメリット』.jpg

①住宅ローン減税の控除期間が13年間
②住まい給付金は最大50万円
③贈与税非課税枠は最大1,500万円
④グリーン住宅ポイントを創設(新築は最大40万円相当)

④を除いては本来2020年末に終了したはずの優遇措置でしたが、コロナのせい(おかげ?)で期限が延長されました。それにプラスして④のグリーン住宅ポイント制度ですから、かつて無い規模の恩恵が受けられるのです。しかし、これはあくまでも時限的な措置である事に注意しなければなりません。

表題に「ラストイヤー」と書いておりますが、正確に言うと年末までではありません。これら『4つのメリット』を最大限に行使するには「今年9月30日までに建設業者と工事請負契約書を締結しなければならない」という条件があるのです。契約書を締結するには、それまでに計画を立て、見積もりをし、プラン内容・仕様と金額が合意されていなければならないと言う事になります。これは数日間で出来るものでは到底ありません。数カ月の日数と労力が必要です。つまり、早く行動を起こした人ほどその権利を獲得する確率が高く、遅くに行動を起こした人ほど権利を獲得する確率が低くなるのです。とかく注文住宅はお客様との出会いから契約までに半年以上掛かるケースも珍しく有りません。複数の業者に見積り依頼をすれば更に時間は掛かりますので、いかに早く信頼出来る業者1社を選んで計画に着手するかが大きな鍵になると思われます。

①と②は今年9月30日までに契約を、④は今年10月31日までに契約を締結すれば来年の工事でも各優遇措置が受けられる対象となるのです。つまり③を除けば来年の工事であっても『3つのメリット』を受ける事が出来るのですが、ここで注意しなければならないのが「契約締結日」なのです。例え、来年の工事であっても『3つのメリット』を受けようと考えるのであればタイムリミットは「今年9月30日までの契約」となるのです。「来年になったら家を建てよう」とお考えの方も今から行動しなければ、せっかくのチャンスを逃す事になりますので早い段階からのご計画をお薦め致します。これらの優遇措置がまた受けられると言う可能性は無いとは言い切れませんが、それがいつにになるかは誰にも分からないのです。「チャンスの女神様の髪は前髪だけです。」過ぎ去ったら捕まえる事が出来ない事をお忘れなく。

木造構造躯体からの「熱橋」

先日、あるお客様から「外断熱工法」についてのご相談を戴いた。お客様曰く「木の柱や梁材は熱貫流率が断熱材の5倍も有るので『熱橋』を抑える為に外断熱工法で家を作りたい。そして部屋は明るくないといけないのでサッシは大きくしてトリプルガラスを使いたい。」との事。住宅業界に身を置いて37年になるが、木の柱や梁材そのものからの「熱橋」をお客様から言われたのは初めてである。

「熱橋」とは建築躯体を構成する部材の中で外部の熱を内部へ、内部の熱を外部へ伝える部分を指す言葉であり、要は熱貫流率の高いモノがそれに当てはまる。そして構造躯体で最も熱貫流率が高いモノの代表格が鉄である。住宅では軽量鉄骨造の建物が該当になる。鉄は誰もが知る通り熱が伝わりやすい素材なので冬の外気温が低ければ、その冷たい熱をダイレクトに内側へ伝えてくる。元々「外断熱工法」はこうした軽量鉄骨造の断熱性能を克服するために考案された工法なのである。

しかし、最近は木造でも「外断熱工法」を取り入れるハウスメーカーや工務店が後を絶たない。弊社ではいろいろな観点から検証した結果、「外断熱工法」は不採用としている。単純に断熱性能だけを見れば明らかに素晴らしい工法ではあるが、そもそも「家づくり」とは断熱性能だけで決めるものではない。メリットだけを見て、デメリットを見ずに作れば後々大きなクレームに発展してしまう。それは断熱だけではなく、何にでも言える事だが物事には必ず表と裏が有るものだ。商品を売る人間は往々にして表のメリットだけをアピールするが、裏のデメリットについては余り語ろうとはしない。なぜならば、それを言ったら商品が売れなくなる恐れが有るからだ。

さて、木造構造躯体の「熱橋」を語ったお客様は本当に勉強熱心な方であると思う。しかし、私的には少々矛盾を感じてしまう。熱貫流率の表を見ると木材の熱貫流率は杉の柱で0.097w/㎡・kで、確かに各種断熱材よりも熱貫流率は高い。ここに「外断熱工法」を採用すれば確かに木造躯体部分の「熱橋」は防げる。しかしながら壁面には必ず窓が存在する。外壁面の中で最も熱を逃がす部分として、この窓が一番大きい。ちなみに最も熱貫流率の低いトリプルガラスを使った樹脂サッシを使ったとしても熱貫流率は0.79w/㎡・kもある。実に杉の柱との熱貫流率の差は8倍以上あり、断熱材と比較すれば十数倍もの差があるのだ。要は外壁面を完璧な断熱工法にしても窓が有れば、そこから「熱橋」は必ず起こるのである。つまり、ここで矛盾が生じる。木造構造躯体の「熱橋」にこれだけこだわるのであれば、極端な話サッシは付けない方向で考えなければならない。しかし、採光面で必要最小限の窓は付けなければならず、小さな窓だけと言う訳にはいかない。しかもお客様のご要望は「大きな窓がたくさん有る家」だ。こんな事を言っては失礼ではあるが「木を見て森を見ず」だと思う。「家づくり」とは総合的な見地に立って考えなければならないと言うのが私の持論で有り、お客様への回答である。

そもそも木造構造躯体の「熱橋」が問題視されるのであれば、弊社が以前加盟していた『夢ハウス』の真壁工法などは有り得ない工法になってしまう。実際に『夢ハウス』だけでなく真壁工法で建てられた住宅の柱の内側を触っても冷たいと感じる事は無い。住宅の構造躯体には大きく分けて木、鉄骨、RCの3つがあるが、その中で最も断熱性能が高いのが木である。断熱材と比較すれば確かに数値的には劣るが、サッシの数値と比較したら差帆のモノではない。よって弊社ではそこを問題視にはしていない。体感的に寒い、冷たいと感じるのであれば別だが、現段階においては軸間断熱工法でも充分な断熱性能が確保されていると弊社では考えている。また、これからは断熱性能を上げる事よりも遮熱性能を上げる方にお金を投資する方が有効的だと考えている。

最後に弊社が「外断熱工法」を行わない理由であるが、これに関しては直接お問い合わせ戴きたい。断熱性能の部分においては理想的な工法かも知れないが、弊社が問題視しているのは全く違う部分である。木造で「外断熱工法」をご検討されている方には是非問い合わせて戴きたい。「これを知って建てるか、知らずに建てるかであなたの住宅の寿命は大きく変わる事間違いなし。」と断言致します。

新年早々の大規模停電に思うこと

2021年1月14日魁新聞記事.pdf
秋田県の2021年は大雪に始まり、1/7・8の大規模停電で大混乱の幕開けとなった。この間だけはコロナウイルスよりもこちらの方が県民にとっては大きな問題だったと思われる。特に県最大の市である秋田市は大打撃を受けた事であろう。新聞記事を読むと「エコキュート」が故障とあり、パナソニック1社だけでも5日間で約350件の修理依頼があったと有る。真冬にお風呂に入る事が出来ないだけではなく、お湯が全く使えないと言うのは本当にしんどい。雪の降らない東京ですら同じ状況に陥ったら大変だと思うが、秋田県の冬は東京とは比較にならないほど厳しい。

エコキュートの販売店に故障の箇所と原因を尋ねてみたところ、次のような回答を戴いた。
「エコキュートの室外機の根本にある水道管が凍った事で多くの家で管が破裂した事例が最も多かった。電気が通電していれば問題は起こらないのだが、停電時の外気温が氷点下を大きく下回った事が大きな要因。」との事。これは「エコキュート」だけに限らず「ガス給湯器」でも同様の問題が起き、ガス給湯器メーカー大手のCORONAでも約400件の修理依頼が来ていると記事に有る。

ここで家づくりに携わる我々が考えなければならないのは、この厳冬期に起きた大規模停電による事故を今後の教訓として活かさなければならないという事である。「エコキュート」や「ガス給湯器」で事故を起こした機種の大半は外置きの機器である。FF式で建物内に設置したガス給湯器では殆ど問題は起こっていない。要は給湯器そのものを内部設置型にすれば良いのだが、「エコキュート」についてはヒートポンプ式室外機が外にしか置けないのがネックとなる。秋田市は秋田県の中でも比較的気温の高い地域であり、横手市と比較すれば降雪量も格段に少ない。ゆえに雪の降らない地域と同じような形で給湯器を設置しているケースが目立つ。しかし、そう言う秋田市も雪国である事は間違いなく数年に一度は大雪が降る。この数年に一度というのが判断を狂わせるのである。不測の事態が起きても、必要最低限の暮らしが出来るように考えて家づくりのアドバイスをする事が今後求められるものと考える。

横手市を中心に家づくりを行っている弊社ではFF式の灯油ボイラー(エコフィール)を推奨させて戴いているが、もしお客様から「エコキュート」を要望された場合の対策を早急に検討しなければならない。

新築・建替えをお考えの方へ②

あなたは住宅完成後の事をどれだけ考えていますか?

前項で「今この日本で建てられている新築住宅工事のシェアは大手ハウスメーカーや中堅の地元ハウスメーカーあるいはローコストメーカーが大半を占めていると言っても過言ではないでしょう。」と申し上げました。秋田市のみならず、県南内陸部でも、その傾向は伺えます。地元の工務店さんも頑張っていらっしゃいますが、やはり有名ハウスメーカーには及びません。

さて、今回お話するのは「家づくりに対する価値観」です。あなたが家を建てるとするならば、何に一番のこだわりを持って計画を立てられますか?
昨今の住宅は価格重視、デザイン重視といった感が強く感じられます。お客様も事前に住宅雑誌を見て何社かに声を掛け、相見積もりをさせて自分たちの希望する家を安く作ってくれる会社に頼むという風潮が見受けられます。

お客様心理として、いくらでも安く作りたいという気持ちは充分理解出来ます。中身はどうでも価格さえ安ければそれで良いとお考えならばそれでも良いでしょう。

しかし、住宅というものは自動車と同じで購入してからもお金が掛かるものなのです。光熱費はもちろんですが、メンテナンス費用の事まで考えて計画される方は本当に稀です。

例えば、あなたがローコストメーカーに依頼して住宅を建てたとしましょう。工事費はどこよりも安く出来ました。完成直後はピカピカの新築です。でも数年経過した後にどのような事が起こるかご存知ですか?

数年前までよくあった話が外壁の早期劣化です。多雪地域に不向きな材料が使われていたのです。このように住宅というのは安く作ろうと思えば作れるものなのです。中身がどうでも良ければ手抜き工事だって可能です。お客様が素人ならばいくらでも安く作る手段はあるのです。

でも、そういう住宅を作る業者にはモノ造りの造り手としてのポリシーが無いのです。取りあえず儲かればいいやという頭しかないのです。実際、そのような業者に住宅工事を依頼して後々泣いている人は数えきれない位います。家を新築して僅か5年で外壁の張替えをしなければならない状況に陥ったら、あなたはどうしますか?

住宅というものは何万個のパーツを組み立てて造られるモノですが、住んでいる地域によって使用するパーツの素材を変えなくてはなりません。外壁のみならず、あらゆる角度から検証し、適材を選ぶのです。しっかりとした仕様で施工もきっちりとしていて価格が安いのであれば、それにこした事はありません。しかし、この地域に合わない素材のパーツで作られたとすれば、後に高額なメンテナンス費用が掛かってくるのです。いま安ければ良いのではなく、その後の費用のこともしっかりと考えなければ、最終的には高くつく場合も有り得るのです。


次に「デザイン」について触れてみたいと思います。まず外観デザインですが、最近よく見かける形状が軒先の無い箱型の住宅です。特に若い世代の方に人気があるようです。

昔の住宅は大概大きく軒先を出した造りになっていますが、近年ではあまり大きく軒先を出す家は少なくなり、今に至っては軒の出無しという状態にまで変貌しました。そもそも軒の出って必要なものなのでしょうか?これについては色々な意見があると思いますが、誠心住工房フォレストでは必要という見解を持っています。

一番の理由は外壁の劣化の進行を抑えてくれるからです。あと雪が降った時に建物の廻りを歩く事も出来ます。たまに同じ箱型でも無落雪の屋根で家を建てているハウスメーカーさんがいますが、弊社では恐くてとても真似は出来ません。

そもそも無落雪住宅の発祥地は北海道です。その中でも雪質の軽い地方で生まれた工法であり、北東北ならば青森県の八戸市や岩手県側でしか通用しない工法だと弊社では考えております。雪質が重く、しかも豪雪地帯である県南地域では絶対にやってはならない工法だと弊社では考えております。
内部デザインではどうでしょうか。最近は箱型住宅でよく見かけるスキップフロアの間取りが、これも若い世代の方から支持されているようです。半地下・1階・中2階・2階・ロフトでなんと5層構造。すごいですね~。使える空間は全て利用するという、この発想はとても素晴らしいと思います。

でもこれは土地の狭い大都市圏では喜ばれるかもしれませんが、県南地域ではいかがなものでしょうか?半地下やロフトは天井高さが法的に1.4Mしか取れません。いくらその部分が床面積に算入されないメリットがあったとしても、大人がまともに立って歩けない空間に他の部屋と変わらぬ坪単価で造る価値があるのでしょうか?


誠心住工房フォレストの基本的な間取りの考え方はバリアフリーですので、段差のある部分は極力少なくしていく方向です。なぜならば、人間は皆等しく歳を取るからです。つまり、今は若くてどこへでも動けるでしょうが、やがて老人になれば動けなくなるかもしれないということです。

極端な話をすれば昨日まではピンピンしていたのに、今日突然交通事故に合い、下半身不随で車イス生活になることだってあり得るのです。そうなった時にスキップフロアの家なんて身障者の方から見れば、家中が障害物だらけでまともな生活など出来ません。これは身体の弱い高齢者にも同様なのです。

自分がそのような状態になった時にリフォームでバリアフリー対応が出来ると思ったら大間違いです。今時の住宅はとても頑丈に出来ていて簡単に間取り変更なんて出来ません。昭和の時代に作られた住宅とは全く別物なのです。もし住宅ローンの返済中だとしたら、経済的にも大打撃となる事は必至です。デザインというのは弊社でも重要視はしていますが、今だけを考えて家を考えるのではなく、将来の事も想定しながら計画を立てなければならない事も是非知って戴きたいと思いますし、そうされる事を期待しております。


最後に価格について再度触れたいと思います。日本の住宅は世界的にも高いと言われます。私も同感です。

例えばアメリカの住宅と比較するとその差は歴然です。しかしアメリカと日本では立地条件や法的条件が全く違います。生活スタイルも違います。多分アメリカと同じ条件で許可が下りるなら、日本の住宅の価格もかなり下がると思います。でも現実は無理なのです。ローコストメーカーなどがよく「坪29万円で家が建つ」などと宣伝しておりますが、これはお客様を釣る為のエサに過ぎません。少し例えが汚く聞こえたかも知れませんが、ご勘弁下さい。しかしこんな価格で高性能かつ快適な住宅など絶対に出来ません。

今時このような安かろう悪かろう的なモノづくりをしている業者なんて信じるに値しません。良いように言いくるめられて契約をさせられ、完成すれば「はい、サヨナラ」です。当然、メンテナンスの対応も期待しない方が良いでしょう。最後に泣く羽目をみるのはお客様だけです。


どこに工事を依頼するかはお客様の今後に大きく影響を与える重大な決断要素です。まずは色々な所から話を聞く事から始まると思いますが、良い事だけしか話さない業者は要注意です。

住宅に使用される部品に完璧なものなどありません。必ず一長一短があるのです。特に重要と思われる部分において、その説明が無いのは「怪しい」と疑って、お客様側からもドンドン質問した方が良いと思います。それで納得出来る回答が得られれば不安なく任せられると思います。


誠心住工房フォレストでは使用する素材のメリット・デメリットをしっかりとご説明させて戴き、お客様に納得して貰えるよう努めております。最終的にはこうすることで、完成後のメンテナンス費用の抑制に繋がると思っております。正しい知識を持ち、実行することでメンテナンス費用は大きく変わります。家を長持ちさせるのは住宅会社だけの責任ではありません。

そこに住むお客様の責任もあることを是非ご認識おき下さい。

新築・建替えをお考えの方へ①

あなたの家は地域にあった造りになっていますか?

今この日本で建てられている新築住宅工事のシェアは大手ハウスメーカーや中堅の地元ハウスメーカーあるいはローコストメーカーが大半を占めていると言っても過言ではないでしょう。

以前、旅行で長崎県へ行った時にハウスメーカー最大手で建てられた家が目に留まりました。それは私の地元である秋田でもよく見かける家と何ら変り映えのない住宅で、唯一違っているのは屋根が鋼板葺きではなく、瓦葺きであったという事だけでした。北東北と九州、日本の国土は小さいけれど、気候も風土も違う土地で同じデザインの家が建てられているという事に違和感を覚えるのは私だけでしょうか?全国チェーンのコンビニでもあるまいし・・・。


アメリカにハウスメーカーは存在しない?!

30代の時に視察旅行でアメリカに行った時に現地の方からこんな話を聞きました。

「アメリカでは全国展開しているハウスメーカーなんて存在しないよ。」って。驚きましたねぇ。よくよく話を聞いてみると、アメリカの国土は広いので、例えば雪の降らないカリフォルニア州やフロリダ州のハウスメーカーがカナダの国境沿いで冬は雪が降って氷点下27℃にもなるミネソタ州で家を作ることなんてしないのです。

つまり、アメリカ人の考え方というのは「住宅産業は地場産業」であって、その土地の事を知る人が設計や工事を行うことが最も適したやり方であるという考えなのです。目から鱗でしたねぇ。確かに大手ハウスメーカーが造るモデルハウスは綺麗でデザインも素敵です。営業・工事・アフターサービスまでシステム化されていて、とても中小企業が真似出来るものではありません。

でも100組のお客様が工事を依頼して、100組全てのお客様が満足するかというと必ずしもそうとは言えないのが現状です。私は過去に大手ハウスメーカーや地元のハウスメーカーに籍を置き、その舞台裏を見て参りました。社名は言えませんが、お客様がイメージしている会社と実態にはかなりのギャップがあるのがほとんどです。日本人なら誰でも知っている企業でもそういう会社は存在します。有名な会社ほど信用出来ると思いがちですが、果たしてそうでしょうか?マンションのくい打ち疑惑や免振装置の偽装データ問題など、ほとんどが一流企業と称される会社が引き起こしています。これは何を意味するものなのでしょう。


私が言いたいのは他社の悪口ではありません。前述した問題は全てヒューマンエラーです。つまり人的ミスです。会社が一流だから間違いは絶対に無い!なんてことは100%有り得ないのです。確かに契約はお客様と会社で取り交わされます。ですが実際にお客様と打合せをしたり、相談事をしたりするのは担当者イコール人間です。問題はこの担当者がどのような人格を持った人間なのかという事なのです。

一流企業で働く人間は全て優秀か?答えは「NO」です。

確かに大学出身者は頭脳明晰な方が多いですが、それがイコール優秀とは限りません。運が悪ければ最悪の担当者と出会い、無駄金を支払う事だって有り得ます。実際に私はそういうケースをたくさん見てきました。
家づくりの成功の鍵は「人との出会い」です。どれだけお客様の事を親身に考え、ベストなプラン提案が出来、満足のいく家が建てられるのか。これら全てが人間の行う行為なのです。会社の名前が家を造るのではない事をぜひ知って戴きたいと思います。


気候・風土にあった設計を

さて、話を最初に戻します。

「秋田と長崎で同じ建物が建てられていた」という件です。

誠心住工房フォレストはアメリカ式の考え方で「住宅産業は地場産業である」という方針で家づくりを考えています。弊社は横手市に会社を構えておりますので、施工地域は主に県南地域ということになります。同じ秋田県内でも秋田市や由利本荘市のような沿岸部と横手市、大仙市、湯沢市といった内陸部では気候・風土が異なります。

特に冬場の違いは顕著で、この違いは内陸部に住む人にしか理解出来ない部分が多いでしょう。
実際に秋田市のハウスメーカーに勤めていた時の話ですが、秋田市出身で秋田市育ちの設計士が湯沢市の家を設計して建てたのですが、屋根からの落雪をほとんど考慮しないでいた為、お客様からお叱りの電話が何度もありました。秋田県育ちの設計士でもこういう結果を引き起こしてしまっているのです。

では、東京に本社がある大手ハウスメーカーはどうでしょう。聞くまでもありません。使っている資材の仕様が寒冷地向けになっているだけで、積雪や落雪のことなど考えてなどいません。出来た建物を見れば一目瞭然です。特に県南の豪雪地帯に対応する設計プランなど無いに等しいのです。
それでもお客様は何も分からず、良い話ばかりを聞かされ、高い金額で大手ハウスメーカーと契約を結んでいます。私は完成した後に「失敗した」と嘆いているお施主様を何人も知っています。


誠心住工房フォレストは県南地域に適した家づくりをモットーにお客様へご提案をさせて戴いております。まだまだ小さな会社ですので任せられないとお思いになられる方もいらっしゃるだろうと思いますし、またそのお気持ちも理解出来ます。しかし、弊社に頼んで良かったと思って貰える自信はあります。

どうしても大手ハウスメーカーやある程度名の通った会社でなければならないという信念があるならば仕方ありませんが、こんな家づくりもあるんだなという参考にはなると思いますので、是非一度弊社モデルハウスを見にいらしてください。ご見学だけでも大歓迎です。

最後に他県に本社があるハウスメーカーに頼んでも地元秋田は潤いません。お客様から戴いた利益は他県に行ってしまい、秋田に残るのは借金だけです。

弊社が無理でも、せめて地元のハウスメーカーや住宅造りに熱心な工務店にご依頼されますことを希望してやみません。