「家づくりの計画」は早めに行動する事が肝要!

いま「家づくり」をお考えの方の多くの方は金融機関からの融資を受けて建てられる場合が殆どだと思います。以前のブログで『今年の9月末日までに建築の請負契約を結ぶと4つのメリットが受けられる。』とご紹介させて戴きましたが、自分は来年建てる予定だから今慌てて計画を立てる必要は無いと考えられている方も多くいらっしゃると思っております。私はさまざまなお客様と計画を進めてきて色々と勉強をさせて戴きましたが、一つだけ共通して言える事を発見しました。それは思った通りのスケジュールで物事は進まないという事です。

いわゆる「不測の事態」と言うのが大なり小なり潜んでいて、それが思いのほか大きいとスケジュールそのものの変更を余儀なくされる場合もあるのです。「不測の事態」の内容は人それぞれですが、計画当初では分かっておらず物事を進めていく過程で出てくるケースが殆どです。これが計画の進行を妨げる要素となってくる訳ですが、この要素(問題)を解消させる為に思わぬ時間を労する場合があります。簡単なもので1~2週間、ちょっと長くなると1カ月、下手をすれば半年~1年と言うケースも有り得ます。

このような事態になってもしっかりと対応が取れるようにするには余裕が必要と思います。この場合の余裕と言うのは『時間』を指します。特に補助金や何か時限性のある優遇措置を受けたいとお考えならば尚更です。ギリギリのスケジュールを組んですんなり通ればOKですが、何かしらの問題が結構出てくるんですね、これが。その問題の大半はお施主様ご本人が知らなかった事が原因なのです。

例えば「親から貰った土地に家を建てようとして登記簿謄本を取ってみたら抵当権が付いていた。」なんて事はザラにあります。さらに問題なのは抵当権の中身です。それが設定されたのが明治や大正時代で抵当権者がもう存在しないケースもあります。また借りたものがお金ではなく、米や粟などの場合もあり、どうしたら良いのか司法書士の先生でもサジを投げるケースも稀にあるのです。

上記のように問題が顕在化しておらず、潜在したままの状態で計画を進めて行くと思わぬ『落とし穴』に陥る可能性があると言う事を知って戴きたく思います。何事にも共通して言える事だと思いますが、余裕を持った計画を立てる事で万が一の場合でも上手く乗り越えて行く事が出来ると思います。「家づくり」を考えていらっしゃる方にはなるべく早い行動を取って戴き、時間的に余裕のある計画を立てて貰えます事を切に希望致します。

大谷翔平選手とイチロー氏の共通点は「マルチ」

2021年のMLBは春から大谷選手の活躍で話題に事欠かない。「リアル二刀流」。これは言葉で言うほど簡単に出来る事ではない。現に多くのメジャーリーガーが大谷選手の活躍ぶりに驚愕しており、現地の記者らにも「信じられない。」と言わせる程の結果を残している。この活躍ぶりは2001年にイチロー選手がMLB1年目の時と実によく似ている。イチロー選手はピッチャーではなく外野手なので今で言う「二刀流」ではないが、パワー全盛期のMLBの中では大谷選手同様に異彩を放った存在であった。卓越したバットコントロールでヒットを量産。特に普通の選手ならOUTになる内野ゴロでも俊足を活かしてセーフとし、内野安打を量産。出塁をすれば2塁への盗塁、さらに3塁への盗塁で単打を長打並みの成果へと変えていった。そして最も特筆すべき点は彼の守備能力の高さである。中でも敵地アスレチックス戦でライトへ来た打球をキャッチし、3塁へ投じた球は3塁ベースに向かって地を這う光線の如く3塁手のグラブに入った。現地で実況担当者が「レーザービームのような返球!」と驚きの実況をしたのがきっかけで、以後イチロー選手の捕殺は「レーザービーム」と言う代名詞が付いた。当時「エリア51」と評された彼の守備範囲は鉄壁であり、相手チームが犠牲フライを打ってもランナーが進塁を躊躇する場面を良く目にしたものだ。

打って、守って、走る「走・攻・守」3拍子がどれもトップレベルで出来た選手はMLBでもそう多くはいない。イチロー選手はMLBで10年連続で200本安打を記録、通算安打数もMLBだけで3000安打を達成している真に元祖マルチプレーヤーなのである。

イチロー選手が引退したと同時に大谷選手がMLBへ入団と言うのも何か縁を感じるが、私が思うに彼らの共通点は「マルチプレーヤー」である事である。ピッチャーと外野手という違いはあるものの打撃だけが優れている訳ではなく、それ以外の部分についてもトップレベルの選手である点では共通していると思う。大谷選手のMLBでの活躍はまだ始まったばかりなので、これから長く活躍して貰う為にもケガだけには気を付けて欲しいと願う。引退した松井選手もケガで選手生命を全う出来なかった。その点においてもイチロー選手は凄いと言わざるを得ない。ケガらしいケガは私が覚えている限り2002年に一度軽いケガで1試合休んだくらいで、引退するまで大きなケガは一度も無いと記憶している。イチロー選手の筋トレはムキムキマンのような筋肉を付ける為のモノではなく、ケガをしない為にしなやかな筋肉を付ける事が目的の筋トレを行っていたようで、事実このトレーニングのおかげで長い選手生活を送れた訳である。

さて、話を無理やり住宅へとこじつけます(苦笑)。「家づくり」を考えている方々に知って戴きたい点があります。それは何か一つ、例えば「デザインが良いから」などと言う理由だけで「家づくり」を考えないで貰いたいという事です。多くのお施主様は35年という長期の住宅ローンを組んで住宅を建てられます。35年の返済が終わった時のあなたの年齢は何歳ですか?今は若くて何をするにも不自由はしないでしょう。でも人の人生はどうなるのか分かりません。もしかしたら明日には交通事故に遭って下半身不随で車イス生活を余儀なくされるかもしれません。運良く健康で長生きしてもいずれは年老いて不自由な身体になるかもしれません。高齢化がどんどん進み、更に障害も伴った場合の自分の生活を想像してみてください。そうなった時に今あなたが建てようと考えている住宅は快適に住める住環境になっていますか?

住宅はデザインだけが良ければ「良い家」ではありません。総合的な見地から見て快適で暮らしやすく、メンテナンス費用が抑えられた耐久性の高い住宅こそが本当に「良い家」なのです。つまり「マルチな要素」がしっかり取られているかどうかが重要なのです。それともう1点。「シンプル is ベスト」と言う言葉があります。これは「良い家づくり」でも当てはまります。高額な住設機器を付けたがるお客様がたまにいらっしゃいますが、どんな機器類でも必ず耐用年数と言うものがあります。半永久的に使える住設機器など存在しません。高額な住設機器を交換する時は同じく高額な交換費用が掛かる事も承知しておくことが必要です。

「オール電化住宅の深夜機器割引が終了」で感じた事

「旧オール電化住宅」の暖房設備はどうなるの?

先日「オール電化住宅」にお住まいのあるお客様から「深夜割引がなくなるから来シーズンの冬から暖房機が使えなくなる。どうしたらいい?」とのお問い合わせを戴きました。私はてっきり深夜料金プランがなくなるのかと思ったのですが、実際に調べてみると「深夜機器割引」だけが令和3年4月をもって終了になると言う事でした。これは深夜に電気を使う機器(エコキュート、蓄熱式暖房機、電気温水器、etc)を導入された「オール電化住宅」のお客様が受けられる特別割引みたいなもので、これがあればこそ「オール電化住宅」が爆発的に普及したとも言えると思います。逆を言えば、それが魅力的で「オール電化住宅」にしたというお客様は少なくないと思います。

元々オール電化住宅は「原子力発電所(原発)ありき」が前提でスタートした商品だと弊社は捉えています。原発は止める事の出来ない発電所で24時間休まず電気を作り続けます。いくら原発が深夜に電気を作り出しても一般的に深夜、電気を使う所は限られております。そこで考えられたのが「オール電化住宅」です。深夜料金として破格の電気代を提示した「オール電化住宅」はあっという間に日本の住宅業界の主役になりました。あの3.11の震災が来る前までは。しかし福島の原発事故で状況は一変しました。それまで毎日のように「オール電化住宅」や「スポット電化住宅」がTVCMで流れていたのが、原発事故以降は一度も流れなくなりました。それまでの原発で作り出されていた余剰電力を送る事が出来なくなった訳ですから当然です。以前のブログでも書きましたが、現在の電力は8割方火力発電所に依存されています。化石燃料を燃やして電気を作る発電所に余剰電力など有るはずもなく、いつかはこういう事態が起こる事はある程度予想はしていました。

しかしながら、これまで深夜電気を利用して暖を取っていた住人にとっては経済的に大きな痛手である事に間違いはありません。蓄熱式暖房機やエコキュートなどの機器類は今まで通りに使えたとしても、問題は月々の電気代です。どれくらい上がるのかちょっと想像が付きませんが、そもそも論として「オール電化住宅」を建てる際に東北電力とどのような契約書を交わしていたかが注目点になると思います。原発事故の発生は予測していなかったとしても、「このような事態になった場合には割引が終了します。」と言う文言が有るかどうかです。もし、有るとすれば受け入れるしかないと思いますが、無いとすれば話は大きく変わって来ると思います。蓄熱式暖房機は家電製品ではありません。住宅に組み込まれた住設機器です。住設機器の選択肢は多岐に渡りますが、多くのお施主様は「深夜電気料金体系と深夜機器割引」で起こる電気代の安さが魅力で「オール電化住宅」を建てられたはずです。それが電力会社の都合で一方的に割引終了となったとすれば考えものです。なぜならば住設機器の交換は簡単ではないからです。出来ない訳ではありませんが、多額な費用が掛かります。

この「深夜機器割引の終了」についてネットで検索しても「原発」の「げ」の字も出てきません。つまり電力側では「原発停止が原因で割引が終了」とは一言も言っていない訳です。ですから、この記事は私個人の見解(独り言)としてお読みください。また今回の「深夜機器割引の終了」でどうすれば良いのかお困りの方はぜひ弊社へご相談ください。フォレストの『秘策』をご提案させて戴きます。

融雪も行なえる床暖房システム

ようやく横手市にも春が到来しました。それにしても今年の大雪には本当に泣かされました。そのせいかこれほど春の到来を待ち遠しく思ったのは私だけでは無いと思います。

さて、本日は弊社がお薦めしている住宅の雪対策方法の一つをご紹介したいと思います。誠心住工房フォレストのオリジナル床暖房「EcoDAS」はボイラー1台で約80~100坪の住宅を暖める事が可能です。しかし、一般的な住宅の床面積は30~40坪くらいが殆どです。つまり、弊社が採用しているボイラーには大きな余力がある訳です。この話を聞くと「だったらもっと小さなボイラーを使えばいいんじゃないの?」と思われる方は少なくないでしょう。実際に小さなボイラーは存在します。でも使えない事情が有るのです。弊社の床暖房システムとボイラーには相性というものがあって、弊社が選んだ機種以外のボイラーを使用すると効率良く働いてくれません。これは灯油の消費量(燃費)にも直結すると共に家の中の快適性に影響してくる訳ですから、単純に家が小さいからボイラーも小さなモノにとはいかないのです。

けれども、それだけの余力が有ると知っていて利用しないのはもったいないと思いませんか?

そこで弊社は「床暖房用のボイラー1台で融雪もやっちゃおう!」と考え、まずはモデルハウス(私の自宅)で試験を行いました。結果は思った通りで充分融雪が可能という事でした。そして今年3月にお客様のご自宅で初めてその施工を行いました。それが次の写真です。施工箇所は玄関アプローチ+ポーチ、下屋と2階屋根の軒下部分2ヵ所、合計3ヵ所です。融雪工事写真2021.4.13.xlsx

正直に言って、ここに温水を回すと当然の事ながら灯油の消費量は増えます。これを「もったいない。」と思うか、「寒い中汗水流し、身体を酷使して除雪作業をやるよりマシ。」と考えるかは人それぞれです。ここに正解は有りません。

ただ弊社が申し上げたいのは単純に「余力が有るから融雪に。」と言う発想だけでこれを推奨しているのではなく、実は別の部分を重要視している事の方が大きいのです。それは『高齢化社会』と言う秋田県では最も深刻な問題です。若い時は力が有り余って自力で除雪作業も出来るでしょう。でも人は生きている限り必ず年を取り、老いて行きます。そうなった時に今年のような大雪が襲って来たらどうしますか?高齢者しか住んでいない家では誰かの助けが無いと身動きが取れなくなる恐れが有ります。少なくとも横手市や大仙市、湯沢市周辺に住む人たちは何かしら大雪に対する備えをしておく必要が有ると私は考えます。その一助として提案するのが融雪なのです。必ず融雪でなければならない訳ではありません。条件さえ合えば地下水を利用した消雪もお薦めです。

言いたい事は「いかに苦労せずして雪から住宅や車そして人を守るか。」なのです。雪の降らない地域の人には理解出来ない処もあるかと思いますが、私たちの住む地域に取って豪雪は死活問題になる場合もあるのです。家をこれから建てられる際には是非その事を頭の片隅に入れて計画を立てられるよう希望します。特に雪の降らない地域に本社を置く住宅会社で計画を立てられる際は要注意です。なぜなら豪雪地帯の住宅と雪が降らない地域の住宅では合い入れない部分が多分に有るからです。デザイン性の良さだけを求めて東京にある住宅を真似て作ったら必ず後悔します。デザインは確かに重要な要素の一つですが、必ず大雪が積もった時にどうなるかをぜひ想像してみてください。