もう一つのお薦め暖房方法「薪ストーブ」

誠心住工房フォレストでは主に「蓄熱式全館床暖房」をお客様にご提案をしておりますが、暖房はこれだけしか出来ない訳ではありません。寒冷地仕様のエアコンやFFストーブなどの設置もご要望があれば行えますが、基本的に風が吹く対流熱式の暖房機器を主暖房にする事は正直言ってお薦めはしません。では「他に薦められる暖房機器は?」と聞かれたなら万人受けではありませんが「薪ストーブ」をお薦めします。

薪ストーブの良さはいろいろ有ります。個人的に一番の魅力は窓から覗ける雪景色とストーブの炎を見ながらくつろぐ光景が雪国ならではの冬の醍醐味だと思います。寒さが厳しい土地だからこそ味わえる暖房方法であり、雪の降らない地域には合わない暖房機器とも言えるでしょう。また直に炎を燃やす事で質の違う暖かさを感じる事が出来ます。自宅に居ながら山のロッジに居る気分に浸れます。そしてインテリアと言う側面から見ても、とてもお洒落な空間にしてくれる重要なパーツにもなります。

但し、薪ストーブを設置するには短所も知っておかなければ後で後悔する事もあります。例えば薪の確保です。雪が降ってから薪を準備では遅すぎます。遅くても初秋までには一冬分の薪を確保し、乾燥させておかなければなりません。薪を置くスペースもちゃんと考えておく必要があります。薪が安価に手に入る人であれば良いのですが、全て購入するとなるとガスや灯油よりも燃料代が高く付くので、薪の入手方法も事前に考えなくてはなりません。また、家の中で直に炎を燃やす訳ですから危険も伴います。小さなお子さんがいれば安全対策も講じないとなりません。さらに薪を燃やせば灰が出るので、定期的に火を落としてストーブ内の灰の除去掃除も行わなければなりません。この作業を行うと着衣に黒い煤が付く事もありますが、潔癖症の方はそれだけで怒る場合もあります。他にも薪を入れずにいたら、気付かない内に火が落ちる事もあります。そうすると種火から火を起こさなければなりません。普段、誰かが家に居てくれれば良いのですが、日中誰も居ないとこの作業をしょっちゅう行わなければならない羽目になる事もあるでしょう。これ以外にもまだ有りますが、このように書くと薪ストーブを薦めていないかのように聞こえるかも知れません。が、そうではありません。薪ストーブにはこれら多くの短所を上回る魅力があります。但し、それは本当に薪ストーブが好きでたまらない人にしか理解出来ない魅力なのです

つまり、このような面倒な事が多々起こり得ることを理解した上で、それでも薪ストーブを付けたいという強い信念を持った人でなければ薪ストーブを薦めることは出来ないのです。ただ「お洒落だから」「カッコイイから」というだけの理由で付けると必ず後悔します。短所も全てひっくるめて「これが薪ストーブの魅力」と思える家族であれば楽しいウインターライフを過ごせると思います

最後に薪ストーブを設置するには何かと制限があります。部屋のどこにでも設置出来る訳ではありません。正しい設置を行うにはプランニングの段階から考えなければならず、設置場所だけでなく外観デザインまで考えなくてはなりません。ましてや雪の多い地域においては雪と煙突の位置関係は重要ですので、薪ストーブの設置方法をしっかり理解している住宅会社に依頼する事が大切になってきます。

震度6強の衝撃

3月16日23時36分頃に福島県沖を震源とする大きな地震がありました。震源地に近い福島県や宮城県で最大震度6強の揺れが襲い、東北新幹線が脱線する事態も起きました。時間帯が深夜だったので、被災された方は恐くて眠れない夜を過ごされたのではないでしょうか。翌朝になって次々に分かってくる被災情報で、今回の地震がいかに大きな災害だったのかを私たちは知りました。つい先日3.11から11年を迎えたその月に起きた大地震は、やはり東日本大震災を嫌でも思い出させてくれました。幸いにも津波や原発の被害には至りませんでしたが、本当に恐い地震であったと思います。実際に私自身もこの地震の揺れを体験しましたが、秋田県横手市でも震度5弱を記録しました。その時間、私はベッドで眠っておりました。すると突然ケータイの地震警報が鳴り、間もなく揺れ始めました。かなり大きな揺れで、揺れが収まってないのに2回目の地震警報が鳴って長い時間揺れが続きました。ある意味初めて経験する揺れ方だったと思います。事実、福島県で被災された方の中には3.11より揺れたと証言する人が何人もいらっしゃいました。

今回の地震で火力発電所が2基止まり、関東と東北で電力供給不足が一時的に発生しました。3月も下旬に入り、たまたま寒波と重なったせいもありますが、これが真冬に起きていたらと想像するとゾっとします。しかしTVを見て思うのですが、地震の揺れで屋根の瓦が落ちてしまってブルーシートで養生をしている家が数多く有りました。3.11から11年の間に同じクラスの地震は何度か起きています。剥がれたら都度瓦を補修しているのでしょうが、こんな短い期間で何度も同じ被害を受けているのであれば、思い切って屋根をガルバリウム鋼板葺きに変えた方が良いのではと個人的には思います。新築住宅や耐震リフォームした建物の耐震強度は上がっているのは確かですが、免震構造でない限り、建物は必ず揺れます。地震が頻繫に起きる地域にお住いの方はぜひ建物の軽量化を考えて行かれる事をお薦めします。瓦葺きの屋根というのは重厚感があり、それが高級感を醸し出しているのでしょうが、大きな地震が来る度に補修工事をやるくらいなら、いっそ変えてしまった方が良いと私は考えます。瓦葺きに比べてガルバリウム鋼板葺きは高級感こそ有りませんが、少なくとも地震で剥がれてブルーシートで養生をする事態までには至りません。災害は大きいほど被災する家屋の件数も多くなります。従って補修する時期も職人さん不足と重なり早い家と遅い家が出てきます。

ウクライナでの戦争報道であまり注目度が大きくありませんが、今回の地震は軽く見ない方がよいと思います。なぜ昔に比べて東北地方で地震が頻繁に起こるようになったのかは分かりませんが、今の日本ではいつどこでいかなる災害が起こっても不思議ではないのが現状です。私が住む秋田でも日本海中部地震のような大地震が再び起きるかも知れませんし、100年に1度と言われる水害が起きるかも知れません。そんな災害が起きた時に家族を守ってくれるモノと言えば、やはり「住宅」しかないのです。そこで考えなくてはならないのが家の構造と不測の事態に備えた設備の設置です。構造はなるべく耐震等級の高い家で、制震装置なども付いていると建物の被害は軽減されます。そして不測の事態に備えた設備ですが、例えば一番被害が大きな災害と言えば、やはり地震です。今回も停電が起きましたが、そんな時でもちゃんと家で暮らせる仕掛けを考えておく事が必要です。例えば非常用コンセント。それを結ぶ発電機を置く場所なども考えておけば短期間の停電時に備える事も出来ます。これに掛かる費用はオプションですが数万円で済みますので、ぜひ導入を検討して貰いたいと思います。まぁ、これをしたから万全という訳ではありませんが、何もしてない家に比べたら「備えあれば患いなし」の気持ちで入られると思います。

家賃6万円と住宅ローン6万円の違い

賃貸住宅に住んでいるか、持ち家に住んでいるかで毎月支払う住まいに掛かる費用の呼び名が変わりますね。仮に支払う金額が同じ6万円だとした場合、賃貸住宅であれば「家賃」、持ち家であれば「住宅ローン」になる訳ですが、お金の使い方としては意味が全く異なります。「家賃」は大家さんに払う賃貸料ですから、何年支払っても決して自分のモノにはなりません。片や「住宅ローン」は自宅を購入した際の返済金ですから、支払い年数に応じて自分のモノになっていきます。
住宅金融公庫が有った時代の「住宅ローン」は最長25年でしたが、今は最長35年で組むことが出来きるようになりました。よって月々の支払い額を抑える事が出来るため、所得の低い方でも家が建てられる可能性も広がってきております。なるべく若いうちに家を購入する事で自分が元気でいられる年齢で完済出来るように住宅ローンを組む事が理想的かと思います。

でも人によっては考え方が全く異なり、「一生賃貸生活」と決めて暮らしている方も世の中には多くいらっしゃいます。賃貸であれば土地に縛られる事なく、自分が住みたいと思った所へ簡単に引っ越す事も出来ますし、固定資産税を支払う必要もありません。部屋のどこかに不具合な所があれば、大家さんに言って無償で修理して貰えます。そういう気楽な所は「賃貸」の良さだと思いますので、それを良しと考えられている方に対する異見はありません。

ただ、「家を建てた方が良い」か「賃貸生活を続けた方が良い」かで迷われている方がいれば、私は「家を建てる」ほうをお薦めします。特にご家族で住まわれている方には輪をかけてお薦めします。なぜならば、もし自分に万が一の事が起きた時、つまり愛する家族を残して逝ってしまった場合の事を考えた場合に賃貸住宅と持ち家では大きな差が出てくるからです。ある日突然、自分がこの世を去った時に賃貸住宅に住んでいたら家族はどうなるでしょうか?奥様に稼ぐ力があって問題なく家賃が払えるなら良いのですが、もし払えないとしたら、そこを出て行かなければならなくなりますよね。家族の大黒柱がいなくなった事で家賃と生活費を残された家族で稼がなければならない訳です。これは亡くなられた人にとっては死んでも死にきれない事ではないでしょうか。

それに対し、持ち家の場合はどうでしょうか。住宅購入者の多くの方は金融機関で「住宅ローン」を組んで家を建てられます。その際に必ず『団体信用生命保険』、略して『団信』に入らされます。これは主債務者の方に万が一の事があった場合に住宅ローンの残債を無くしてくれるシステムです。つまり、一家の大黒柱だった方が亡くなられたとしても、その家から出る必要は無いのです。むしろ自分が死んだとしても愛する家族に財産を残せるのです。私が思うにここの違いは天と地ほどまでとは言いませんが、かなり大きな違いだと思います。

もちろん家を購入して掛かるお金は「住宅ローン」だけではありません。最初の年は不動産取得税、固定資産税は毎年掛かります。またメンテナンス費用も定期的に掛かります。そう考えると「一生賃貸生活」の方が結果的に安く済むかもしれませんが、自分の理想とする住まいで家族と過ごす時間はかけがえのないモノであり、何ものにも代えられない家族の財産になると私は思います。
年老いて死期が訪れた人間は病院ではなく、「家で死にたい。」と言います。きっと大切な家族と過ごした日々が忘れられないからこそ出てくる言葉なのではないのでしょうか。真に家とは自分の居場所であり、死に場所でもあるのだと思うのです。そういう場所を造り、育てる事に掛けるお金は決して無駄ではないと私は考えます。

今年はリフォームがお得かも!?

昨年の春に起こったウッドショックを皮切りにあらゆる資材価格が暴騰し、今もなお高騰が止まらない。コロナ禍だけではなく、ロシアとウクライナの戦争が大きく影響を及ぼしている。特にロシアからの輸入品が入って来ないのが本当に痛い。日本の建築業界では国産の木材が山のようにあるにも関わらず、殆どの住宅会社が輸入品を使っている。理由は「価格が安い!」。ただそれだけだ。日本の国土で人間が暮らせる場所は3割しかないと言われている。他の大部分は山である。その山の麓には多くの森があり、多くの木々が育っている。自分達の住むそばにたくさんの木があるのに、活用されるのはわずかな量の木だ。しかも伐られる木は細い間伐材ばかりで、構造材として使える木はとても少ない上に高額だから、誰も買わない。遠い異国の地で育った木の方が運送コストを掛けても、国産よりはるかに安いという点もおかしな話である。どうせ伐採しても輸入材より安くはならないからと言って、林業から離れる人もいる。
「地産地消」という言葉が叫ばれて久しいが、これは「食」だけに留まらず、ぜひ「住」の方でも考えて戴きたい。とは言え、高額な国産材をお客様へ押し付ける訳にもいかないし、我々のような工務店がどうにか出来る問題でもない。これは国策としてやらなければならない課題だと私は思います。普通に考えても北米や北欧そしてロシアから来る木材と地元で伐採される木では輸送コストに大きな差が出てくる。他に行う作業は国産材だろうが輸入材だろうが同じ工程を踏んで製材される。運送コストが抑えられるにも関わらず国産材になると輸入材の価格の2倍や3倍にもなるというのはナゼなんだろうか?実に不思議な話である。日本は資源の無い国とよく言われるが、木材に関してはたくさん有るではないか。国の偉い人達はもう少しこちらの事も考えて戴きたい。

いまロシアからの輸入材がストップすると構造材はもちろん、合板も作れなくなる工場が出てくるだろう。原材料が無ければ製品は作れないし、むろん供給もストップしてしまう。昨年だけで住宅価格は二次曲線を描くように価格が上がったが、この戦争で更に価格が上がる事は確実であり、これは住宅購入者を始め住宅産業に関わる全ての人に大きなダメージを与えかねない出来事として危惧している。ここまで来ると、もはや企業だけで問題を解決する事など出来るはずも無く、国が何かしらの手を打たない限りは現状を打開出来ないと私は考えている。

さて、前置きが長過ぎましたが本題に入ります。上記の事を前提に考えると、これから家を建てる人で建て替えかリフォームかで迷われている場合はリフォーム工事の方がお得と私は考えます。一番の理由は資材の購入費が抑えられるからです。勿論どんな住宅でもリフォーム工事の方が適している訳ではありません。中には建て替えの方が良い場合も有り得ます。でも、リフォーム工事が対応可能な家であれば、こちらを選ぶ事も得策な選択肢だと言えます。
リフォーム工事の最大の魅力はあるモノを再利用して使い、全く異なるライフスタイルの家に変えること。資材価格が高値で維持して行くのが分かっている現状では最良かつお買い得な選択肢の一つだと思いませんか?
また集成材ではない無垢の木で造られた住宅の場合、その木の強度は腐っていない限り全く問題なく使えます。なぜならば無垢の木の強度は伐採してから200年もの間ずーっと強度が上がり、1000年かけてゆっくりと元の強度に戻るからです。つまり、築30年、40年の家はまだまだリフォーム工事の対象物として考える事が出来ると言う訳です。

3.11から11年とオール電化住宅

東日本大震災から11年が経つ現在でも家に帰れない方や未だ行方不明の方、並びにご家族を亡くされた方々には心よりお見舞い申し上げます。11年という長い年月が経過しても地震は頻発して起きるし、なかなか安心して生活が出来ない方も多い事かと思いますが、一日も早く元の暮らしに戻れる日が来る事を祈っております。

大震災から6年後、私は生まれ故郷に自宅を建てました。まだ震災時の記憶が残っておりましたので、耐震性に関しては結構考えて施工をしました。大きな地震の直後は耐震面に人の目は行きがちですが、ある程度収まってくると意識が薄らいできます。あの時の強烈な恐怖をも薄れさせる『時の流れ』とはある意味で怖さを感じます。3.11の時は太平洋側に比べたら比較になりませんが、秋田県でも大きな被害は出ました。私の記憶で鮮明に覚えているのはインフラがストップし、その復旧に大きな差があった事です。特に電気の復旧が一番遅く、電気が来ないと殆ど何も出来ない事がハッキリと分かりました。それが教訓となって雪国横手であっても太陽光パネルを設置したり、オール電化にはせずに使用エネルギーを分散させて自宅を建設しました。

私の家には普段両親が在宅しており、近所のおばあちゃん達がよく遊びにやって来ます。寒い季節だと「ここの家ほどあったかい家はねーな(無いな)。」と皆さんが褒めてくれます。我が家より立派な家に住んでいるおばあちゃんも同じ事を言うので、私の母が「お宅はオール電化だから寒くなんかねーべ(ないでしょ)。」と返すと「なんとなんと家中全部暖房なんか付けたら月に電気代が10万円超えるから、普段いる所しか付けてないんだよ。ここみたいにどこ行ってもあったかくなんかなんねーよ(ならないよ)。」との事。局所暖房やって電気代が約8~9万円くらい掛かっているらしいのですが、それだと建替え以前の暮らしとあまり変わらないような気がしてなりません。

別の家のおばあちゃんは先日やって来て「病人がいるから家の暖房を付けっぱなしでいたら電気代が10万円を超えた。」と言い、「これからまた電気代が上がったら生活出来なくなる。」と嘆いていたそうです。この二人のおばあちゃんの家で共通するものは「オール電化の家」だという事です。私はオール電化の家で生活をした事がありませんので、どれくらい快適なのかは分かりません。ただ、お二人の話を聞く限りでは寒い横手ではお薦め出来るモノでは無いような気がします。オール電化の家を推進している住宅会社は今も多く存在していますが、私はこれまで「オール電化の家は快適で省エネ性も最高!」と言っているお施主様に出会った事が一度もありません。どちらかと言えば、「とにかく電気代が高い!」「電気代が高いから暖房のスイッチを一部切って暮らしている。」とかネガティブな話しか聞こえて来ないのです。にも係わらず「オール電化住宅」を選んで建てているお客様が後を絶たないのはナゼ?なのか不思議でたまりません。

そもそも今の日本の電気はどうやって作られているのかをご存じでしょうか?3.11以降原発の稼働が減り、日本の電力の8割は火力発電所に頼っています。この火力発電所で何を燃やして電気を作っているかと言うとそれは「天然ガス・石炭・石油」です。どれも化石燃料を燃やして作っているのです。電気はクリーンなエネルギーと思っている方が多いと思いますが、全くクリーンではないのが現実です。もし「オール電化の家」はクリーンな家だと思っておられるのであれば、ちょっと違うと思います。今のところクリーンなエネルギーと呼べるのは再生可能エネルギーと地熱・水力発電くらいですが、日本でのこれらのシェアは本当に少ないですね。ドイツのように国策として取り組む覚悟でやらない限り、いつまで経っても脱化石燃料・脱原発は絵に書いた餅でしかならないと私は見ています。でも、再生可能エネルギーを使って家の電気を賄っているのであれば、それは「クリーンな家」と言えると思います。

さて「オール電化の家」の電気料が高額な事は以前から知っていました。「いつもよりちょっと暖房を多く使うとあっという間に8万円を超える。」という話は4年前に知り合いの大工さんからも聞きました。更に昨年3月で終了した「深夜機器割引」の終了も要因一つになっていると思います。この割引終了が電気代を8万円から10万円に引き上げているのだと思いますが、この金額の高さは弊社の住宅と比較すると異常な高さです。確かにどんなに断熱性能の高い住宅であっても冬場の光熱費は高くなりますが、せっかく設けた設備機器を電気代が高く付くからという理由で使わずに我慢しているなどというのは本末転倒だと思いませんか?

私が思うに多くのお客様は光熱費がどれくらい掛かるのかを知らされないで建てているのではないでしょうか?特に1年の半分を暖房に頼る雪国横手の冬の暖房費を知らされていないのではないかと思わざるを得ないのです。でなければ購入後に前述したおばあちゃんたちのような話は出てくるはずが無いと思うのです。弊社の住宅の暖房は床暖房で熱源は灯油ボイラーです。床暖房はヒートポンプを使った電化型も可能ですが、この方式は寒冷地以外の地域であれば可能です。秋田でも横手のような極寒の地域では残念ながら電化型はパワー不足で役に立ちません。まぁ他に選択肢がなく灯油ボイラーを標準仕様としていますが、抜群の暖かさを誇ります。外気温がどんなに寒くても家中どこでも暖かいのです。蓄熱式なので余熱を利用する事で省エネ性にも優れていますので、全館暖房にしていてもオール電化の家より光熱費は数万円安くなります。

このようにランニングコストを抑えて真冬でも暖かく快適に暮らせる蓄熱式床暖房ですが、実はイニシャルコストも他の暖房機器と比較すると安く抑えられます。一言で『床暖房』と聞くとイニシャルコストもランニングコストもメッチャ高額なモノと思われがちですが、そんな事はありません。弊社ではこれまでに10棟以上のお宅で床暖房を施工させて戴いており、高評価を戴いております。これから家を建てられる方にはぜひ暖房をどの工法で行うかを真剣に考えて貰いたいと思います。横手は北海道に次ぐ日本で2番目に寒い地域です。全館冷暖房も魅力的だと思いますが、私はやはり暖房最優先で家を建てられる事をお薦めします

二刀流工務店フォレスト!

今の世の中で『二刀流』と言えば誰もが「大谷翔平選手」と答えるでしょう。野球というスポーツで投手と打者という異なる分野で能力を発揮し、全世界でその才能は認められています。でも世の中には野球以外の事でも『二刀流』で名を上げている人達はたくさんいらっしゃると思います。私も有名ではありませんが『二刀流』の一人です。何の『二刀流』かと言うと住宅の新築とリフォームであります。一般的に住宅建築は新築工事もリフォーム工事も十把一絡げで見られる傾向がありますが、実際には全く違う分野になります。例えば長年ハウスメーカーで新築畑を歩いて来た人にはリフォーム工事は難しいと思います。なぜならば、リフォームをする住宅の造りは千差万別で、中を開いて見ないと対処方法が分かりません。一つのハウスメーカーで働いてきた人は自社の構造しか知らないケースが多く、どこの誰が建てたか分からない建物の構造はたぶん理解出来ないと思われます。要は幅広い経験値が足りない訳です。これは若い技術者にも当てはまります。新築工事は会社のマニュアル通りに設計すれば、経験値の少ない若い技術者にでも造れますが、リフォーム工事には幅広い経験値と知識が求められます。ゆえにこの分野で『二刀流』を名乗れる技術者はそれほど多くはいないと思います。

弊社は平成27年4月に開業した際にリフォーム工事を主に行ってきており、一昨年から新築工事も行うようになりました。昨年の春に起こったウッドショックを皮切りにあらゆる資材が高騰し、今年も戦争の影響で更に価格高騰が起こる可能性が出てきております。これから新築工事を検討される方は価格の再高騰が起こる前に契約をされる事をお薦めします。来年がどうなるかは誰にも分かりませんが、少なくとも価格が下がる要因は出てこないと言うのが大方の見解で私も同意見です。新築工事では大量の資材が必要となりますので、価格がいくらでも安い時に契約される事が得策かと思います。また、こういうご時世だからこそ新築工事ではなく、リフォーム工事がお得な選択肢になるのではという考え方もあります。リフォーム工事の規模にも寄りますが、普通に考えても新築工事よりも資材を多く使う事は無いはずです。なぜならリフォーム工事の最大の魅力は今あるモノを再利用出来る事だからです。この魅力を最大限活用すれば、今の世の中でも快適な住空間を低コストで造る事も可能です。どんな家でも可能とは断言は出来ませんが、一つの選択肢として考える価値はあると思います。

弊社のショールームは築58年の住宅をリフォームして造りました。初めて来られた方は新築したショールームだと思われるほど変わりますし、ここが築58年の家だと知ると驚かれます。このショールームは新築をお考えのお客様だけではなく、リフォームをご検討されているお客様にとっても参考になる場所です。3月までは床暖房の体感見学会を開催しておりますので、ぜひ遊びがてらお立ち寄りくださいませ。

「化学系木材」は使用しない!

誠心住工房フォレストでは構造材(土台、柱、梁)に使われる集成材の事を「化学系木材」と呼んでおり、これらを一本も使いません。集成材は小さな木材を接着剤で貼り合わせて作られた木材の事を言い、その接着剤として「レゾルシノール系接着剤」が使用されています。この接着剤の成分には『ホルムアルデヒド等』の化学物質が含まれていて、接着乾燥後もホルムアルデヒドを放散させて、シックハウス症候群を引き起こす原因になります。
今はだんだん質が良くなって、このレゾルシノール系接着剤でも『F☆☆☆☆』の製品も出てきてはいます。但し、少ない量のホルムアルデヒドの放散値でも、たくさんの量を使えばそれなりの数字に上がります。家の骨格となる構造材の量はとても多く、そこから発生されるホルムアルデヒドが人体に与える影響は大きいとお考えください。

また、この集成材の寿命は接着剤の劣化に左右されます。木の強度ではなく、接着能力が落ちてくると、その材料の強度が無くなるということになります。

ちなみに接着剤の寿命は50~80年と言われております。実際、集成材が世に出たのは数十年前であって何年持つかというデータは出ていません。

弊社が標準で使っている無垢材の乾燥材ですと、200年かけて強度が上がって、その後1000年かけて強度が下がり、元の強度に戻ります。つまり、木材の構造体だけで見れば1200年の間使い続けることが出来るのです。これらのデータは奈良や京都に古くからある社寺仏閣の建築物が証明してくれております。

弊社のロゴマークにある『自然素材』とは内部の仕上げ材だけを言っているのではなく、構造材も含めて意味しているのです。

最後に家具や造作材に使われている集成材の接着剤はレゾルシノール系接着剤ではありません。これらは構造材ではないので、接着剤に強度は求められません。従って人体にほとんど悪影響のない接着剤が使用されていますので、ご安心ください。

お得なモニターハウス募集キャンペーン

春のキャンペーン企画として≪モニターハウス募集≫を行っております。規格型セミオーダー住宅【Life STAGE 32】と【Life STAGE 24 cpt】の新商品を発表した記念に限定で4組のお客様に特別価格でご提供させて戴きます。どこかの会社がやっているような『1棟980万円!』みたいな破格的なお値段ではありませんが、昨年の春に起こったウッドショックを皮切りにあらゆる資材の高騰分を補って貰えたらという事で始めた企画でございます。ちなみにちゃんとした家が1千万円を切る価格で建てられるなど私には到底思えません。ましてや横手・大仙地域は寒冷地であり、豪雪地帯でもあります。そういう地域で快適な冬が暮らせる住宅を建てるとすれば、それなりに性能の高い資材を使わざるを得ない訳でして、いわゆる「安かろう悪かろう」的な住宅は建てない方が良いと思います。

そういう住宅で使われている代表的な素材として『外壁材』が挙げられます。今の住宅業界で外壁材の主流はやはり『サイディング』でしょう。でも同じ秋田県内でも沿岸部と内陸部では使うサイディングの素材が違ってきます。雪が比較的少なく、塩害の恐れがある沿岸部では「窯業系サイディング」が向いています。逆に雪が多く、雪害の恐れがある内陸部では「金属系サイディング」が向いています。私が住む横手市は積雪量が2Mにもなる地域ですので、弊社では「金属サイディング」が標準仕様になっております。ところがこの多雪地域において「窯業系サイディング」を使用している住宅会社さんも多く見受けられます。これって大丈夫なの?って話なんですが、ハッキリ言って多雪地域において「窯業系サイディング」の使用はお薦め出来ません。なぜならば、「窯業系サイディング」には凍害という大きなリスクが潜んでいるからです。詳しく知りたい方は弊社へお問い合わせ戴きたいのですが、ではなぜ多雪地域で「窯業系サイディング」を使っているかと言うと答えは「価格が安いから」です。

完成した時はどんな素材のモノでもピカピカに輝いていますが、素材の良し悪しは年数を経て初めて分かるモノなのです。なので「安かろう悪かろう」的な住宅を建てるとほんの数年で外壁の塗り替えか張替えが必要になる恐れがある事をぜひ知っておいて貰いたいと思います。これらに掛かるメンテナンス費用は本当にバカにならない金額になります。住宅ローンを支払いながら、リフォームローンまで支払わないとならない羽目になってしまいます。こんな目に合わないようにする為にも住宅会社がどんなこだわりを持って家を造っているのかを知る必要があります。直接会わなくても今はネットで情報がいくらでも手に入る時代です。価格やデザインなども住宅を建てる上で重要な要素ですが、案外説明を聞かないと分からない部分が重要という要素は住宅には多々あるものなのです。