FORESTが考える健康住宅 其の一『自然素材』

こんにちは! 誠心住工房フォレストの佐々木です。


皆さんは『健康住宅』と聞いて、どういう住宅を想像しますか?

フォレストでは三つのキーワードを掲げて『健康住宅』と定義しております。一つは「自然素材」、もう一つが「水」、そして最後に「床暖房」です。

先ず今回は「自然素材」についてお話しをします。住宅で「自然素材」と聞くと多くの方は塗り壁や無垢のフローリングなどを想像されるかと思います。弊社では床暖房を標準仕様としていますので残念ながら無垢のフローリングは特注対応となりますが、塗り壁は建物のグレードに関わらず標準仕様としています。天井には珪藻土クロスを標準仕様としていますが、室内の内壁は漆喰の塗り壁で仕上げられます。自然素材の材料の種類は複数ご用意しておりますが、とにかくビニールクロスだけは絶対に使用しないようにしています


なぜビニールクロスを使わないのか?

それはビニールクロスの素材は全て化学物質から成るものだからです。ビニールクロスは一般的に一番多く使用されている内装材なので何の疑問も持たないお客様が多いかと思います。ところがです、世界的に見るとビニールクロスを標準的に内装材で使っている国は日本だけなのです。例えば欧米の住宅ではドライウォールと言う塗装が一般的で、クロスを貼ったとしても素材は紙や布に限られます。ちなみにドライウォールとは「水性アクリルエマルジョン塗料で塗った壁」意味し、シックハウス症候群や化学物質過敏症にも対応したものが使用されますが、日本ではなぜか普及しておりません。

どうして日本だけビニールクロスを使うようになったのかは分かりませんが、おそらく安価で施工が早く、柄も豊富なのが理由かなと個人的には思います。弊社では数年前に塗り壁を標準仕様にして販売したところ、お客様から「価格を下げたいので塗り壁を止めてビニールクロスにしたい」とのご要望が有って止むなくそうした事があり、塗り壁の標準仕様を止めていた時期が有りました。でも諦め切れず2023年に建てられたお客様に「なぜ自然素材の塗り壁なのか」をしっかりと説明し、ご納得して戴き、初めてお客様の住宅で塗り壁を施工させて貰いました。お引き渡しから一年後にお客様から塗り壁の特長である「消臭効果や調湿効果が実感出来ました。」と感想を聞いて、塗り壁標準仕様を貫ぬく気持ちになりました。

住宅業界では化学物質から成る建築資材には一般的に健康被害が起こらないと言われるF☆☆☆☆品が使用されます。しかし、F☆☆☆☆品を使っても人体に悪影響を及ぼす化学物質の含有量がゼロにはなりませんつまり健康被害弱者にとっては例えF☆☆☆☆品で出来た住宅であっても住む事が叶わないケースも有り得るのです。また化学物質から成る資材から放出される有害なガスは半永久的に出続け、床面から60cmの間に滞留します。高気密住宅であれば外部に放出される事もないので、有害なガスは常に滞留した状態になります


さて、この床面から60cmまでの高さに口や鼻があるのは誰でしょうか?

そう、それはハイハイをする赤ちゃんやヨチヨチ歩きをする幼児ですね免疫力の少ない赤ちゃんや幼児が何年も有害なガスを吸ってどうなるかを真剣に考えた事がありますか?

私は現代病と呼ばれる様々な病気の原因は現代建築による部分が大きいと考えています

昭和の時代に建てられた住宅にも化学物質から成る建材が今より多く使われていましたが、現代ほど病人が出なかったのは隙間だらけの住宅で有害なガスが放出されても至るところの隙間から外部に流れ出たからとも言えます。

住宅に使われる資材から化学物質を全て取り除いた「オール自然素材の家」は建てようと思えばやれない事は有りませんが価格的な面で考えれば、それで建てられるお客様はごく一部の富裕層に限られるでしょう。弊社でも「オール自然素材の家」は建てられますが、そのような住宅はメイン商品には成りません。やはり価格面で考えれば化学物質を使った建材を多かれ少なかれ使わざるを得ないのが本音としてあります。ではそれらの建材を使いながらどうやって「健康住宅」にしていくのでしょうか?

そこで話が前段に戻ります。天井と内壁を内装材が占める面積は床面積の4倍以上にもなります。サッシや内部建具の面積を差し引いたとしても、かなりの面積を占める事に変わりませんここにビニールクロスではなく、自然素材の内装材を使う事で室内の化学物質量は大幅に低減します。しかも自然素材で有る塗り壁を使うと室内の調湿効果や消臭効果も期待出来ます。また何よりも他の建材から放出される有害なガスを吸着・分解までしてくれるのです

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これらの効果は建物に一度入っただけでは分かりません。有害なガスも目で確認する事は出来ません。長い時間住んでみて初めて分かることなのです。

弊社では実際に住まわれたお客様にYou Tube動画に出演して戴き、生のご感想をお話しして戴く企画を考えております。今年のG.W頃までには発信出来るよう、頑張りたいと思いますので是非ご期待ください‼

2025年の年頭に当たり

新年明けましておめでとうございます。
誠心住工房フォレストの佐々木でございます。
年頭に当たりご挨拶申し上げます。まずは今年4月に弊社は設立から10年を迎えます。起業した会社の10年後の生存率は6.3%とも言われておりますが、曲がりなりにも設立10周年を迎えられると言う事はこれまで弊社にご注文戴いたお客様方を始め、協力業者の皆々様のお陰で有ります。本当にありがとうございました。
私は地元の工業高校を卒業して東京や秋田市の建築会社で住宅を作り続け、31年ぶりに故郷横手に帰って起業しました。父親が板金業をやっておりましたが、私が行う仕事とは内容が異なるため実質ゼロからのスタートでした。「住宅は人生で最も高額なお買い物」と言われるように知名度も実績もない弊社への注文など簡単に来るはずもなく、弊社の船出は順風満帆とは程遠いものでした。弊社の知名度は現在でもまだまだ浸透しているとは言えない状態ですが、設立10周年を機に飛躍の年にして参りたいと思っております。

さて、これまでの10年で住宅に求められる要素は大きく変わってきたと感じます。特に大きく変わったのが「省エネ性能」と「耐震性能」ではないかと思います。もちろんこれらの性能は10年以上前からも言われていましたが、現在求められるレベルは非常に高く、且つその数値を証明書で表さなければならない時代へと進化しております。つまり、表向きに「○○性能が高い家」と漠然とした広告を打ったとしても、最終的にはそれを裏付ける証明書の発行が求められる訳です。具体的に言えば省エネ性能は「省エネ等級5(ZEH)」が、耐震性能は「耐震等級3」が最低限の標準仕様でなければ、これからのお客様には認めて貰えないと言えるのではないでしょうか。

2025年正月に当たり、弊社ではこれからご提供させて戴く注文住宅には共通した二つのコンセプトを持ってご提案をさせて戴きます。一つは『100年住宅』です。これはその名の通り100年持つ住宅をご提供させて戴くと言う意味です。もちろん建ててから何もメンテナンスをせずに100年持つと言う意味では有りません。外装材は定期的な補修が必要ですし、水廻り機器も耐用年数が来れば交換は必要です。弊社が提唱する『100年住宅』とは交換が可能な部分ではなく、目に見えない箇所や交換が難しい部分が100年持つと言う意味で有ります。代表的な部分といえば「構造駆体」や「断熱材」、「二次防水部分」などが挙げられます。
そしてもう一つは『健康住宅』です。健康住宅については後日改めて詳しい解説をさせて貰いたいと考えておりますので、今日は一つだけ宣言をさせて戴きたいと思います。それは「ビニールクロスZEROの家」宣言です。弊社では2023年の注文住宅からビニールクロスを一切使わない「自然素材の家」を継続して施工させて戴いております。現在の住宅資材は化学物質無しでは製品化出来ないほど多くの資材には少なからず化学物質が入っております。我々住宅会社が使う建材類にも化学物質が入ったモノが多く有りますが、一般的にF☆☆☆☆品であれば健康被害は無いとされております。しかし例えF☆☆☆☆品であっても人体に健康被害を及ぼす化学物質が微量でも入っている訳で、それらから放出されている目には見えない有害なガスは半永久的に出続けるのです。特に天井と壁は住宅の中では圧倒的な面積を持ち、それらに化学素材だけで出来ているビニールクロスを使う事は絶対に避けるべきだと弊社では考えております

お客様から住宅会社として選ばれる場合、お客様のご要望やイメージとマッチしないと出会う事すら叶わないケースも多々あります。また出会ったとしても話が嚙み合わないケースも有ります。そんな時、これまでの弊社は絶対に譲ってはならないポリシーに目を瞑ってまで契約に固執したケースが何度かありました。これは会社を継続させていくには、ある意味仕方ない事だったかも知れません。しかし、逆にこの行為は「どのような住宅を作ろうとしている会社」なのかが、お客様に伝わらない事に繋がる危険性もあると数年前から思うようになったのです。そして昨年建てさせて戴いた注文住宅の完成内覧会でポリシーを曲げない事がどれだけ重要な事かを再認識させられました。

そこで弊社は『100年住宅』と『健康住宅』という二つの普遍的コンセプトを持った住宅のみをお客様へご提供させて戴きたいと改めて心に刻んで2025年へ挑みたいと思います。私は弊社をご自宅の新築(又はリノベ)工事業者として選んで戴いたお客様には絶対に後悔をさせたく有りません。その為にも弊社の考える『家づくりのポリシー』についてしっかりと理念をご説明し、きちんとご納得して戴き、一緒に楽しくお客様の夢を具現化して参りたいと思っております。住宅価格の高騰で今や坪単価80万円~100万円が大手・中堅ハウスメーカーでは当たり前の価格帯になっておりますが、小さな工務店ゆえの強みを活かしてどこよりもコスパの高い住宅をご提供させて戴く所存ですので、これから「家づくり」をご検討されている方は是非一度弊社へご相談ください!

最後になりましたが、本年もどうかよろしくお願い申し上げます。