雪国横手に適した住宅とは

実はあまり将来の事や雪対策を考えていない住宅メーカーが多いんです

こんにちは。誠心住工房フォレストの佐々木です。

今日は雪国横手で失敗しない家づくりのポイントについて、お話をしたいと思います。

家を建てようとするお客様のほとんどは、まず初めに住宅雑誌を読んだり、モデルハウスを見て回ったりして自分の好みに合った家を探します。まだ夢の段階なので見ているだけで楽しい時だと思います。ただ、ここで注意しなくてはならないことが一つあります。それは雪が積もった時にどうなるのかを想像する事です。雑誌に出てくる住宅やモデルハウスは積雪のことなど考えないで作られたものがほとんどです。雪がほとんど積もることのない地域であれば、どんなデザインでも素材でも自由に選ぶ事が可能です。が、雪国の場合は積雪の事を考えた構造とデザインそして素材選びをしなければなりません。

昨今、若い世代の方に人気の箱型デザインの家。確かにカッコイイですよね。あるいは自然素材をふんだんに取り入れた健康志向の家。これも素敵ですよね。住宅会社さんはそれぞれ自社のセールスポイントを強調して商品をPRする訳ですが、それとお客様の考えが同じで価格も予算が合えば万々歳で契約となります。

しかし完成した後にクレームに見舞われる事態に陥るケースが後を絶たないという事実も多く存在します。それはなぜでしょう?
理由は複数あると思いますが、私が重要視しているのは次の3点です。

• 住宅会社が事前に使用されている素材のデメリットについて説明をしていない。
• お客様に対して完成後のメンテナンスの重要性をしっかりと説明していない。
• 立地条件に合った積雪対策がなされていない。


住宅を建てるという事はとてもお金の掛かる一大事業です。

多くのお客様は完成すれば終わりと考えられるようですが、実際は違います。年数が経てば必ず劣化症状が出てきます。当たり前の事ですが、家を建てたら半永久的にメンテナンスなしで暮らせるなどという事はあり得ないのです。話を元に戻しますが、いい事だけしか言わない住宅会社は要注意です。相手がデメリットやメンテナンスについて話をしないのであれば、こちらからドンドン質問しましょう。明確かつ納得のいく答えが聞けなければ、そこはやめた方がいいと思います。そして、雪対策についてどのような考えをもって対応してくれるのかも確認しておきましょう。ここをしっかりと押さえておかないと毎年冬になる度、泣くことになります。


最後にちょっと専門的な話をさせて戴きます。

住宅の価値をどこに見い出すかは人それぞれです。先に述べたデザインや使われる素材など人によって価値観は違います。従ってどれが正解かという事はありません。お客様が満足されれば、それはそれで正解なのです。では書く言う私はどこに価値を求めているのかと言いますと、目に見えなくなる部分の施工方法です。

これからの住宅は省エネが当たり前になっております。これを確実に行うには「住宅の高性能化」が必須になってまいります。この高性能化というのは住宅の躯体部分がどのように作られているのかという事に繋がるのですが、仕上がってしまうと確認することが難しいのです。

つまり、外目は同じように見える住宅でも、中身の造りが違うと全く住み心地の違う住宅になってしまうということです。


家一軒建てるのに例えローコスト住宅でも結構な金額は掛かります。

でも、そこで目先の金額だけで業者を決めてはいけません。家は建てた後にもお金が掛かるからです。工事金額を安く抑えても、性能の低い住宅を作ってしまえば、ランニングコストが毎月大きくのしかかってきます。さらにローコストメーカーは雪国に適した素材など使っておりません。従ってメンテナンス費用も予想以上に掛かってきます。毎月の住宅ローンに光熱費、これに固定資産税。さらにメンテナンス費用。高額な住宅を推奨する訳ではありませんが、その時に安く建てたとしても、その後に掛かる費用を計算してみると、実は高額で建てた家の方が一生に支払う金額が安かったという例も少なくありません。

(結論)家づくりは総合的な見地に立って考えなければならないというのが私の考えです。

• 高額・高級な家ではなく高性能な住宅を適正な価格で建てましょう。
• 高性能住宅で快適に且つランニングコストを抑えた生活をしましょう。
• 雪国に適した素材を選んで、メンテナンス費用があまり掛からない家づくりをしましょう。
• 内部には化学物質でできた建材を極力使用せず、自然素材で囲まれた空間にして健康的な暮らしができるようにしましょう。
• 将来のライフスタイルも視野に入れた間取りやデザインを考えましょう。
• 今は若くても人間皆いずれは年を取るという事を考えた家づくりをしましょう。
• 屋根に積もった雪の処理をどうするのか、しっかり考えましょう。また隣家とのトラブルが起きない対策も講じておきましょう。


人によっては、もっと考えるべき点があるかもしれませんが、弊社ではこのような事をお客様と真剣に話し合って家づくりをしていきたいと考えております。

長文になってしまい、申し訳ありません。最後までお読み戴けましたら幸いです。

どうか、これからもよろしくお願い致します。